尾崎 圭子(愛知県)


数年前にご縁をいただき、女性ならではの良さを活かし「納棺師」をされている圭子さん。フリーで納棺師をされていること自体、珍しいことと聞きます。ひとの最期だけでなく、町の商店街でハスを展示されたり、棺に入る体験会を開かれたりと、明るく、楽しく活動されている圭子さんに、お話しを伺いました。

私事で恐縮ですが、祖父母4人を知っていて一緒に過ごせたとは、今でもとても幸福だったと思っていて、それぞれのご葬儀のことはよく覚えています。昔は家で葬儀をしたと聞きますが、昨今はお寺さまや、葬儀屋さんが入り、納棺師さんのお世話になることが多いですよね。おしたくをされている方とハスワークで繋がることが出来て光栄ですし、ありがたい気持ちです。ハスワークを、どんな形で知ってくださったのでしょう。

ネットでずっと気になっていた時に、教西寺の坊守さま(ちーちゃん/三宅千空さん)の投稿を拝見して「やっと見つけた!」、「やっと出会えた!」と、とても嬉しい気持ちになり、すぐに問い合わせました。

そうだったのですね。その日のことを、とてもよく覚えています。実際に、どのように活用されていますか。

一般的な紙コップより小さい「試飲カップ」で小さなハスを作り、実際のご納棺の時にお顔元に添えたり、おしたくに携わったご家族さまと故人さまを偲んでハスワークをしたりしています。ハスは、紙だけで出来ているので、ご納棺に使えるのですよ。

なるほど。ご親族の方、故人の方と、最も近い場所でのハスワークかと思います。忘れられないエピソードを、教えていただけますか。

おしたくで携わったご家族さまと、忌明け前にワークをした時のことです。最初は悲しみの表情だったのが、ハスが咲いていくにつれて思い出話とともに笑顔になり、完成された時は満面の笑みでハスを持っておられました。そして遺影写真とツーショットを撮られていました。ハスの癒やしのチカラを感じました。

おしたくをともにした納棺師さんとそんな風に時間を過ごすことが出来たら、ご遺族の方はどれだけ心強いことでしょう。そういう関係性を作られている圭子さんのあたたかさに触れられた気がいたします。お話し、ありがとうございました。

こちらこそありがとうございました!

尾崎 圭子(愛知県)

岡崎市在住、フリーの納棺師です。 「お心と向きあいよりそう納棺師」としてご家族さまの悔いのない「おしたく」をしています。 究極の生まれ変わり体験の「納棺体験」も行っています。 春から初秋は毎年ベランダで蓮を育て愛でています。

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