愛知県から西へ1時間、愛西市というハスが有名な町に安泉寺(あんせんじ)さまはあります。愛西市は木曽川を挟んで岐阜県と三重県と接しており、見渡す限りの蓮田(はすだ)が広がる地域で、ハスが咲くころの境内からの景色は、まるで極楽浄土のよう。地域の中心、安泉寺の野呂さん(前坊守)にお話しを伺いました。
毎月、月報が届くのをいつも楽しみにしています。まさに地域の中心!という役目を担われている安泉寺さま、ハスワークにはどのように出会われましたか。
私がハスワークに出会ったのは、もうかれこれ10年近くなりますね。我が愛西市は毎年7月、蓮の花が真っ盛りの時期に「蓮見(はすみ)の会」というイベントがあります。10ほど前のある日、可愛い赤ちゃん連れのご夫婦がピンクの薄紙で作られた蓮の花を持参されたのですが、惚れ込んだ夫(前住職)が無理やり我が家に持ち帰って私に見せてくれました。
そのイベントは確か、「蓮」の字が入った人を集めたりして、毎年楽しそうな仕掛けがありますよね。後日、そのご夫妻さまと赤ちゃんとも何度かお会いする機会がありとても感謝しています。それにしても、住職さまらしいエピソードですよね(笑)。
私も、「うわぁ、なんて綺麗なの」と一目惚れ。初めて見る紙、それも紙コップに貼り付けてあるだけ。それなのに、この人を惹きつける魅力、「蓮の町=愛西にピッタリ」。それに「不器用な私にも作れそう、作りたい、私だけじゃなく沢山の人に見て欲しい、是非一緒に作ってみたい」という気持ちが膨らんで、英姫さんにたどり着きました。
確かに。はじめて愛西市を訪れた時、ハスワークのためにある町だと思いました(笑)。車を走らせながら、行けども行けどもハスだらけ。ハスが風に揺れ、光を浴び、圧巻ですよね。「こんな夢のような場所でみなさんとハス作りが出来るなんて」と胸がいっぱいになったことをよく覚えています。
ハスワークは、蓮紙と紙コップと糊があれば誰でも楽しめますね。微妙な色の組み合わせをあれこれ工夫し、どんな花になるのかワクワクしながら作る時間は至福の時です。友人、知人もハスワークの常連さんが多く、ハスワークを通じて韓国の美しい文化と、愛西の蓮、人の輪が繋がっていくことが、ハスワークの素晴らしさだと感じています。今年のハスワークもよろしくお願いしますね。
蓮田の農家さまとのご縁ができたおかげで、ハスやレンコンのことを教えていただけていつも学びがいっぱいです。農業をされている方の大きい手から生まれるハスにいつも心打たれます。今後ともよろしくお願いいたします。
野呂 博子(愛知県)
愛知県愛西市在住、浄土真宗大谷派安泉寺前坊守 お寺発行の月報、東北ツアー、防災拠点、そば打ちなど、地域に根付いた様々な行事イベントでいつも賑わっている。前住職さまが淹れてくださるコーヒーが人気(!?)。 愛知県愛西市三和町中ノ割173-1 Maild.noro1015@gmail.com 電話・FAX 0567-28-0001